投資する金融商品は多岐にわたりますが、もう一度、復習の意味を兼ねて、原油、天然ガス、金、コーン、砂糖、コーヒーなどの商品(コモディティ)の過去の値動きから良さそうな銘柄がないか確認します。
エネルギー
原油
原油価格を見極めるのは難しそうですね。世界的な自動車の利用・電気自動車から非化石燃料の発電の台頭などの需要やシェールオイルなどの採掘、そして根底にあるのは経済になりますから。
とはいえ、化石燃料の埋蔵量の枯渇という問題がなくなった今、過去のような高騰は今後ないかもしれませんが、OPECなどの産油国が採算のために採掘量を減らしたりと供給に問題がないわけではありません。
なんとなくですが、需要は経済の動き、供給はOPEC(サウジ) vs アメリカ vs ロシアという感じがします。
今年はコロナショックの影響で需要が大幅に落ちましたが今後はどうなるのでしょうか。電車での移動が減って自転車や自動車の利用が増えているというニュースもあります。海外旅行が減るという話もあります。
過去には147.27ドルというのもありましたが、リーマンショック前の景気だそうです。ジャブジャブと原油を使っていた時代と今は異なると思いますので、ここまで高騰することもないかと思います。
今後、60ドルくらいまでは戻しそうな気がしますが、今は順ザヤになっているため、買いで長期に保有するとコンタンゴでやられそうにも思います。
ちなみに、原油は逆ザヤになりやすいように思います。
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原油の先物価格
天然ガス
安値を更新しています。それもそのはずで世界中に埋蔵されていることがわかり、その採掘技術も向上して安価に採取できるようになりました。とはいえ、あまりにも安くなれば採算が合わなくなるでしょうから、どこかで下げ止まりになると思います。
順ザヤになっていますので、売りたいところですが、この水準での売りは怖いですね。直近でも4.5ドルを超えているようですから、現在の倍以上ということになります。
最高値は2005年12月、15.78ドルくらいになったが、原因は、中東情勢やハリケーン、技術的な問題だと言われています。現在、シェールガスのおかげでアメリカは世界一の産出国になりましたので、今後は中東情勢の影響は少なくなると思います。技術的な問題も解決したとか。
今後、高くても5ドルか6ドルが上限かと思いますが、今回のコロナショックのように何が起こるかわりませんので言い切れないところが辛いですね。
天然ガスは冬の暖房需要で、季節トレードが出来るかもしれません。毎年、12月〜1月ごろが価格のピークをつけているようです。もちろん100%ではありません。
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天然ガスの先物価格
天然ガスの在庫量
天然ガスの在庫量の発表時間
金属
金
過去のレンジから約4倍くらいに大幅に高騰しています。景気不安で伸びるというが金の投資というニュアンスですが、最近は株価が上がっても伸びていますね。中国などの需要が多いということでしょうか。国が買い込んでいるというニュースも聞きます。
プラチナ
プラチナの価格の動向は以外でした。宝飾品だけでなく、工業製品にも使われると聞いていたので。
中国やインドは金は好きですが、プラチナの人気はないみたいですね。パラジウムの代わりになるという話も聞きますが、価格を見ると、まだのようですね。
パラジウム
車の触媒に使われることが多いそうですが、現在のところはパラジウム鉱山というものはなく、プラチナなどの他の鉱物の副残物として採掘されているそうです。そのため、新興国の車の需要に対して、供給が追いつかないようです。
新興国といえば中古車のイメージでしたが、現在は安価な新車が多く出回っているようです。近年、ミャンマーでは中古車の販売が禁止になったそうで、自動車メーカーが工場建設に乗り出しようです。このような国が他にあるかわかりませんが、新興国でも新車を買える価格帯と経済力があるってことですね。
農産物
とうもろこし(コーン)
コーンも季節性が相場のようです。
- 4〜5月:作付期
- 5〜9月:生育期
- 9〜11月:収穫期
商品(コモディティ)は、なんでも需要と供給のバランスですが、私が思うに、特にコーンは需要より供給の要因が大きいように思います。最近、アメリカから中国へ輸出という需要の要因も大きいですが、それを除けば安定しているように見えます。逆に言えば、米中貿易摩擦の影響がストレートに価格へ反映されるかも知れないですね。
供給で言えば、農作物ですので天候の影響がほとんどですね。
天候による主な要因は以下です。
- 作付期前:雨不足
- 作付期:適度な温度と雨量
- 生育期:夏の干ばつ
- 収穫期:低温、早霜、長雨
夏頃まで順調であれば、その後は収穫のみです。なんとなくですが、夏頃までに豊作か不作かというのが、ある程度見えてくるように思います。
最高値は2012年8月の839.8ドルです。24年ぶりの大凶作だったそうです。ではその前の年の2011年の値上がりはというとこれも大凶作だったそうです。2008年はリーマンショック前の景気の良さとバイオエタノール需要があったようです。
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シカゴコーンの先物の価格
アメリカ農務省(USDA)*需給関連資料
大豆
大豆はあまりチェックしていませんでした。というのも、コンタンゴの小さくサヤ滑り取りをするなら同じ農作物のとうもろこしの方がサヤが大きかったからです。それに大豆のチャートはとうもろこしとほぼ同じように見えます。同じような天候リスクがあるなら利益が大きいとうもろこしの方がいいかなと考えていました。
しかし、このとうもろこしと大豆は同じ畑で作っているそうです。
ここにポイントがあって、とうもろこしの作付けは大豆より1ヶ月早いそうで、作付期の天候が芳しくなかった農家さんはとうもろこしをやめて、大豆に切り替えるそうです。
ということは、とうもろこしと大豆の逆相関になりそうなのですが、チャートを見ると相関性があるように見えました。ちゃんと数値化して調べると見えてくるかも知れませんね。ここに投資のチャンスが眠っているかも知れません。
最高値は2012年9月の1788.5ドルです。こちらもコーンと同じく24年ぶり大凶作だったようです。
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大豆の先物価格
アメリカ農務省(USDA)*需給関連資料
- 見つかりませんでした。
小麦
私は今まで小麦はノーチェックでした。小麦は、小麦粉を使うパンやパスタ、うどん、ラーメンなどの麺類だけでなく、ビールやウィスキーの原料でもあります。身近な割には日本の先物取引やCFDでも取り扱いがないため、投資としては考えたことはないですね。
小麦はとうもろこしより取引高が多く穀物の中で一番流動性があるそうです。
チャートを見た感じはとうもろこしや大豆と同じように見えますね。
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小麦の先物価格
アメリカ農務省(USDA)*需給関連資料
砂糖
砂糖は、戦後は高価だったそうですね。昔のお菓子は甘かったように思いますが、今は甘くないお菓子が多いようです。海外では甘いお菓子が多いイメージですが、最近は案外甘くないことが多く感じます。
私はコーヒーを飲むのも、ブラックか砂糖なしのカフェラテか。でもケーキや和菓子は好きなのでそこで摂取していますね。
砂糖の原料のサトウキビは、ブラジル、インド、中国で多く取れるそうです。これもコーヒーと同じように世界規模になりますね。
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砂糖(No-11)の先物価格
コーヒー
原油とともに、二大ブラック商品と言われているそうで、取引高は原油の次に多いのだとか。それでも日本の先物取引では扱いがないようです。逆に取引高が少ないという話も聞きますので、本当は少ないのかも。
コーヒー豆といえば、ブラジルやベトナム、コロンビア、インドネシアなどで、どこの国もコーヒーで有名ですね。コーヒー豆は、赤道を中心に北回帰線と南回帰線の間の地域をコーヒーベルトと呼びます。関係ないですがワインもワインベルトがありますね。
コーヒーも農作物になりますが、北半球と南半球がありますので、季節要因が少し複雑になります。
コーヒーの消費国(輸入国)はアメリカ、ヨーロッパ、日本、最近では中国やインドも需要が増えているそうです。
現在の長期トレンドは下降傾向にあるようですが、ちょっと見通しが難しいですね。
コーヒーは逆ザヤになることはほとんどないという話を聞いたことがあります。現在も順ザヤですね。しかし鵜呑みにせず過去データから分析する必要がありますね。
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コーヒー豆の先物価格
アメリカ農務省(USDA)*需給関連資料
国際コーヒー機関(ICO)*コーヒーの価格や需給のレポート
その他
アメリカ商品先物取引委員会(CFTC)*毎週金曜日に発表
まとめ
商品といえば、原油、金、とうもろこし(コーン)あたりを最初に思い浮かべますが、私は今まで原油、天然ガス、とうもろこし(コーン)に投資したことはあります。金やコーヒーも少し考えましたがまだ手を出していません。
あまりいろいろや商品に手を出すより、ひとつに集中したほうがいいという話もありますが、機会損失という面では、様々な商品に対して目を光らせておくのもいいかも知れません。
とはいえ、機会がやってきたときはどんなときだろう??
暴落時に買い、高騰時に売りというのはなかなか勇気がいるものです。
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