投資の分析にはテクニカル分析とファンダメンタルズ分析があります。テクニカル分析はトレンド系とオシレーター系に分けられ、多数のインジケーターがあります。インジケーターの特徴や利用方法などを紹介します。
- はじめに
- 投資の分析の種類
- テクニカル分析の種類
- トレンド系インジケーターの種類
- オシレーター系インジケーターの種類
- A/D(蓄積/配信)Accumulation/Distribution
- アルーン(Aroon)
- ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)
- ATRP
- ボリンジャーバンド
- CMF(チャイキン・マネーフロー)Chaikin Money Flow
- CMO(シャンデ・モメンタム・オシレーター)Chande Momentum Oscillator
- CCI(商品チャンネル指数)Commodity Channel Index
- DPO(トレンド除去プライスオシレーター)Detrended Price Oscillator
- DSS(2重平滑化確率)Double Smoothed Stochastic
- ケルトナーバンド(Keltner Bands)
- モメンタム(Momentum)
- MFI(マネー・フロー・インデックス)
- MACD
- PPO(プライスオシレーター)Price Oscillator
- ROC(Rate of Change)
- RSI
- ストキャスティクス
- ストキャスティクスRSI
- UO(アルティメット・オシレーター)Ultimate Oscillator
- VHF(Vertical Horizontal Filter)
- VI(ボリューム・インデックス)Volume Index
- ボリューム・オシレーター(Volume Oscillator)
- ウィリアムズ%R(Williams %R)
- その他のインジケーターの種類
- 最後に(まとめ)
はじめに
本ページのチャートが海外仕様になっています。陽線:グレー、陰線:赤になっています。
また私が作ったシステムで作成したチャートですので、おかしいところがあるかもしれません。
Pythonでの作成方法は以下を参照してください。
インジケーターのアイコン
モメンタム:主に売られ過ぎ・買われ過ぎを示す。
出来高:出来高と価格を用いて売られ過ぎ・買われ過ぎ示す。
変動率:主に価格の変動率やボラティリティを示す。
プライス:移動平均を元に価格の行き過ぎを示す。
バンド:移動平均などを元に上下のバンドで示す。
アイコンは私独自の分類ですので、一般とは少し異なるかもしれません。
投資の分析の種類
大きく分けて2種類です。
テクニカル分析
チャートの過去の動きから未来を予想します。
チャートは価格だけでなく出来高などの数値データも含まれる場合があります。
ファンダメンタルズ分析
投資対象のデータから未来を予想します。
データには、世界や国内のGDPやPMI、物価指数、貿易収支など、株では企業の業績や財務状況、商品では在庫量や輸出入、天候などがあり、複合的な分析になります。
テクニカル分析の種類
テクニカル分析の種類は、明確な定義はないですが、大きく分けると以下の3つになります。
テクニカル分析の指標を求める方法にインジケーターがありますが、テクニカル分析の種類に分けて紹介します。
トレンド系
価格の方向性を示す手法。
オシレーター系
相場の強さや弱さ、または買われずぎや売られ過ぎなどを示す手法。
その他
トレンド系とオシレーター系に含まれないその他の手法。
トレンド系インジケーターの種類
トレンド系インジケーターの概要です。
移動平均線
プライス
移動平均に関する詳しい情報は以下を見てください。
主な移動平均
- SMA(単純移動平均
一定の期間の平均を求めて並べたもの。 - WMA(加重移動平均線
期近ほど加重をかけて移動平均にしたもの。加重は、値×n+値×(n-1)+値×(n-2)としている。 - EMA(指数平滑移動平均線
SMAの欠点を補完しているというもの。市場価値の平均に近いと言われている。計算は難しい。
その他の移動平均
- DEMA(2重指数移動平均
- TEMA(3重指数移動平均
- HMA(ハル移動平均線
- LWMA(線形加重移動平均
- SMMA(平滑移動平均
- TMA(三角移動平均
- VWMA(出来高加重移動平均
投資判断
移動平均の基本的な投資判断は以下になります。
- 位置
- 移動平均より現在の値が上ならば買い。下ならば売り。
- クロス
- ゴールデン・クロス:短期移動平均が長期移動平均の上にクロスして抜けたところを買い。
- デッド・クロス:短期移動平均が長期移動平均の下にクロスして抜けたところを売り。
DMI
モメンタム
1978年にJ・ウエルズ・ワイルダーが考案された。
トレンドの方向性や強さ・弱さを表す指標です。下の画面がDMIです。
投資判断
- クロス
- ゴールデン・クロス:+DI(pdi)が-DI(ndi)の上にクロスして抜けたところを買い
- デッド・クロス:-DI(pdi)が+DI(ndi)の下にクロスして抜けたところを売り
- トレンド
- 強い:ADX >= 40
- 弱い:ADX <= 20
一目均衡表(Ichimoku Cloud)
バンド
日本の一目山人(ペンネーム)によって考案された。世界から東洋の神秘と言われているくらい有名です。
「相場は買い方と売り方の均衡が崩れた時に大きく動くので、どちらが優勢かが分かればよく、それを一目で知ることができる」というところから名前がつけられました。
転換線・基準線・先行スパン(2本)・遅行スパンの5本線を使います。
先行スパン1と先行スパン2に挟まれたエリアを雲(抵抗帯)と呼び、雲とローソク足との位置を見るだけで、相場の動向をチェックすることが可能です。ここからIchimoku Cloudと言われています。
投資判断
- 基準線と転換線
- 基準線
- 上向き:上昇トレンド
- 下向き:下降トレンド
- ローソク足
- ローソク足が基準線の上側にある:強い相場
- ローソク足が基準線の下側にある:弱い相場
- 基準線
- ゴールデンクロス
- 基準線が上向き、且つ転換線が基準線の下から上へ抜ける:買い
- 基準線が下向き、且つ転換線が基準線の上から下へ抜ける:売り
- ゴールデンクロス
- 雲(先行スパン1と先行スパン2)
- ローソク足
- ローソク足が雲の上側にある:強い相場(雲が下値抵抗線となる
- ローソク足が雲の下側にある:弱い相場(雲が上値抵抗線となる
- ローソク足が雲を下から上に抜ける:上昇サイン
- ローソク足が雲を上から下に抜ける:下落サイン
- 雲の状態
- 厚い場合:抜けにくい
- 薄い場合:抜けやすく(転換しやすい)
- 2本の先行スパンが交差した所(雲のねじれ)
- トレンドの転換点もしくは加速
- ローソク足
- 遅行線
- 遅行線がローソク足を上回った場合:買い
- 遅行線がローソク足を下回った場合:売り
- 3つの条件が全て揃った状態
- 三役好転:非常に強い買い
- 転換線 > 基準線
- ローソク足 > 雲
- 遅行線 > ローソク足
- 三役逆転:非常に強い売り
- 転換線 < 基準線
- ローソク足 < 雲
- 遅行線 < ローソク足
- 三役好転:非常に強い買い
MAE(エンベロープ)Moving Average Envelope
バンド
SMA(単純移動平均)から何%離れているかをバンドで示すものです。
通常1%〜10%の範囲で、複数個の線をひくこともあります。
投資判断
- 順張り
- 上のバンドに来たら:買い
- 下のバンドに来たら:売り
- 逆張り
- 上のバンドに来たら:売り
- 下のバンドに来たら:買い
順張りと逆張りは正反対です。
日足や分足の違いや、インジケーターの設定の期間やパーセントの設定にも大きく影響されますので、バックテストなどでベストな設定を見つける必要があると思います。
OBV(オン・バランス・ボリューム)On Balance Volume
出来高
「出来高は価格より先に動く」という考え方が元になっています。
以下の下の画面がOBVとなります。
投資判断
- オンバランスボリュームのトレンド
- 上昇:買い
- 下降:売り
- ダイバージェント現象
- 上昇トレンド時にオンバランスボリュームが下降傾向は、売り
- 下降トレンド時にオンバランスボリュームが上昇傾向は、買い
プライスチャネル(Price Channels)
バンド
詳細は不明でした。以下のオレンジ色の帯がプライスチャネルになります。
オシレーター系インジケーターの種類
オシレーター系インジケーターの概要です。
A/D(蓄積/配信)Accumulation/Distribution
出来高系
ダイバージェンスによって価格の変化の兆候を示します。
ウィリアムズA/Dというラリー・ウィリアムズの考案したものもあるが、ワイルダーが考案した真の高値(トゥルーハイ)と真の安値(トゥルーロー)を利用して、出来高がない金融商品に対応している。それとは異なるインジケーターなので注意してください。
投資判断
- ダイバージェンス現象
- 期近の高値の時よりも、さらに価格が上がったにも関わらず、A/Dの値は天井を打ったように下がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、売り。
- 期近の安値の時よりも、さらに価格が下がったにも関わらず、A/Dの値は底を打ったように上がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、買い。
アルーン(Aroon)
変動率
1995年にトゥーシャー・シャンデが考案しました。
期間の高値・安値の更新頻度からトレンドの強弱を判別します。
アルーン・アップとアルーン・ダウンの二種類の指標を利用します。
必要に応じてHistogramを表示させることもある。(以下に表示させてみましたが見にくいですかね。
投資判断
- トレンド
- アルーンアップが100%近辺:上昇トレンドが強い
- アルーンダウンが100%近辺:下降トレンドが強い
- ゴールデンクロス
- アルーン・アップがアルーン・ダウンを下から上に抜いた場合:買い
- アルーン・ダウンがアルーン・アップを下から上に抜いた場合:売り
ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)
変動率
ATRはボラティリティの強さ・弱さを表す指標です。下の画面がATRになります。
投資判断
- ATRが上昇
- トレンドが上昇の時:買い
- トレンドが下降の時:売り
- ATRが下降
- トレンドが上昇の時:売り、または手仕舞い
- トレンドが下降の時:買い、または手仕舞い
ATRP
変動率
ATRPはボラティリティの強さ・弱さを表す指標です。ATRでは価格が低い場合はATRの値が低くなり、価格が高い場合はATRの値が高くなります。ATRPは、そのATRの欠点を補い、他の金融商品との比較が行えるようになります。
下の画面にATRPとATRを表示させました。同じ価格だと違いがわかりにくいですが、ATRPの方が少し平準化されているように見えます。
計算式
ATRP = (ATR / 終値) * 100
投資判断
ATRと同じです。
- ATRPが上昇
- トレンドが上昇の時:買い
- トレンドが下降の時:売り
- ATRPが下降
- トレンドが上昇の時:売り、または手仕舞い
- トレンドが下降の時:買い、または手仕舞い
ボリンジャーバンド
バンド
アメリカの投資家ジョン・ボリンジャーが考案したテクニカル指標です。
指標の名前の通り、主に5本か7本線のバンド(帯)で分析します。
バンドの種類
移動平均に近いところから順に、±1σ(オレンジ)、±2σ(ブルー)、±3σ(グリーン)となります。この場合、移動平均と合わせて7本になります。
統計学の確率
統計学で、現在の価格がそのバンドの範囲内に収まる確率になります。
- ±1σ:約68.3%
- ±2σ:約95.4%
- ±3σ:約99.7%
投資判断
- 逆張り
- バンドを越したら、統計学の確率に基づいて収まると判断して、逆張りする。
- 順張り
- バンドを超えたら、トレンドが発生したと判断して順張りする。特にレンジ相場の時にすると良いかも。
- バンドウォーク
- ±2σまたは±3σに沿って価格が動くときに、それに従って投資する。大相場になることもある。順張りと似ているが考え方が違う。
- スクイーズ(収束)とエクスパンション(拡大)
- バンドの幅がスクイーズ(収束)とエクスパンション(拡大)を繰り返すため、その動きを見てトレンドの発生や収束を判断する。
CMF(チャイキン・マネーフロー)Chaikin Money Flow
出来高
マネー・フロー(MF)の出来高を測定する指標となり、売買圧力を示す方法としても利用する。
投資判断
- モメンタムの値
- 0.1以上(0.25以上):買い圧力が強い
- -0.1以下(-0.25以下):売り圧力が強い
- ダイバージェンス現象
- 期近の高値の時よりも、さらに価格が上がったにも関わらず、CMFの値は天井を打ったように下がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、売り。
- 期近の安値の時よりも、さらに価格が下がったにも関わらず、CMFの値は底を打ったように上がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、買い。
CMO(シャンデ・モメンタム・オシレーター)Chande Momentum Oscillator
モメンタム
1994年にトゥーシャー・シャンデが考案しました。
CMOはRSIの欠点を補ったオシレーターとも言われています。
投資判断
- CMOの値
- 50以上:相場は買われ過ぎ
- -50以下:相場は売られ過ぎ
CCI(商品チャンネル指数)Commodity Channel Index
モメンタム
「商品」と付いているが、商品取引以下にも幅広く使われている。
投資判断
- CCIの値
- 100%以上:相場は買われ過ぎのため売り
- -50以下:相場は売られ過ぎのため買い
DPO(トレンド除去プライスオシレーター)Detrended Price Oscillator
プライス
オシレータ系の中のプライスオシレータ系になります。天井や底を判断するのに適しています。
投資判断
- DPOの値
- 0.5以上:相場は買われ過ぎ
- -0.5以下:相場は売られ過ぎ
DSS(2重平滑化確率)Double Smoothed Stochastic
モメンタム
ストキャスティックスから派生した指標で、ダマシを減らしています。
平準化していますので、ストキャスティックスに比べてチャートが滑らかです。
投資判断
基本的にはストキャスティックスと同じです。
- DSSの値
- 70%(80%)以上:相場は買われ過ぎ
- 30%(20%)以下:相場は売られ過ぎ
- ダイバージェンス現象
- 期近の高値の時よりも、さらに価格が上がったにも関わらず、DSSの値は天井を打ったように下がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、売り。
- 期近の安値の時よりも、さらに価格が下がったにも関わらず、DSSの値は底を打ったように上がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、買い。
ケルトナーバンド(Keltner Bands)
バンド
ボリンジャーバンドやエンペロープと似ています。
ケルトナーバンドはエンベロープよりノイズが抑えられています。
投資判断
- バンドブレイク
- 上のバンドを抜ける:順ばりの買い、もしくはトレンド発生
- 下のバンドを抜ける:順ばりの売り、もしくはトレンド発生
- 中間線
- サポートライン、もしくはレジスタンスラインとする
モメンタム(Momentum)
モメンタム
モメンタムは単純移動平均の傾きを数値化したものでトレンドの状態を見ることができます。
下の画面にモメンタム(Momentum)を表示させています。
計算式
モメンタム = 終値 – N日前の終値
投資判断
- モメンタムの値
- 正:上げトレンド、または強気相場のため買い
- 負:下げトレンド、または弱気相場のため売り
MFI(マネー・フロー・インデックス)
出来高系
RSIは価格データだけを利用するが、MFIは出来高も考慮している。
投資判断
- MFIの値
- 70%(80%)以上:相場は買われ過ぎ
- 30%(20%)以下:相場は売られ過ぎ
- ダイバージェンス現象
- 期近の高値の時よりも、さらに価格が上がったにも関わらず、MFIの値は天井を打ったように下がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、売り。
- 期近の安値の時よりも、さらに価格が下がったにも関わらず、MFIの値は底を打ったように上がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、買い。
MACD
プライス
MACDはMACDを単体で利用するより、MACDとシグナル(SIGNAL)とセットとすることが多いです。
下の画面が、MACD(グリーン)とSIGNAL(パープル)です。
投資判断
- クロス
- ゴールデン・クロス:
- MACDがSIGNALの上にクロスして抜ける:買い。
- さらに、MACDとSIGNALの両方が0以上だと強いシグナルとなる。
- デッド・クロス:
- MACDがSIGNALの下にクロスして抜ける:売り。
- さらに、MACDとSIGNALの両方が0以下だと強いシグナルとなる。
- ゴールデン・クロス:
- ダイバージェンス現象
- 期近の高値の時よりも、さらに価格が上がったにも関わらず、MACDの値は天井を打ったように下がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、売り。
- 期近の安値の時よりも、さらに価格が下がったにも関わらず、MACDの値は底を打ったように上がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、買い。
PPO(プライスオシレーター)Price Oscillator
プライス
オシレータ系の中のプライスオシレータ系になります。
MACDの値をパーセントとして示します。
投資判断
- 値
- 0以上だと強い上昇トレンド
- 0以下だと強い下降トレンド
- クロス
- ゴールデン・クロス:
- PROがSIGNALの上にクロスして抜ける:買い。
- さらに、PROとSIGNALの両方が0以上だと強いシグナルとなる。
- デッド・クロス:
- PROがSIGNALの下にクロスして抜ける:売り。
- さらに、PROとSIGNALの両方が0以下だと強いシグナルとなる。
- ゴールデン・クロス:
- ダイバージェンス現象
- 期近の高値の時よりも、さらに価格が上がったにも関わらず、PROの値は天井を打ったように下がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、売り。
- 期近の安値の時よりも、さらに価格が下がったにも関わらず、PROの値は底を打ったように上がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、買い。
ROC(Rate of Change)
モメンタム
ROCは価格の変化率を表し、トレンドの状態を見ることができます。
下の画面にROCを表示させています。
計算式
ROC = (終値 – N日前の終値) / N日前の終値 × 100%
投資判断
- ROCの値
- 正:上げトレンドのため買い
- 負:下げトレンドのため売り
RSI
モメンタム
1978年にJ・ウエルズ・ワイルダーが考案した。
投資判断
- RSIの値
- 70%(80%)以上:相場は買われ過ぎ
- 30%(20%)以下:相場は売られ過ぎ
- ダイバージェンス現象
- 期近の高値の時よりも、さらに価格が上がったにも関わらず、RSIの値は天井を打ったように下がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、売り。
- 期近の安値の時よりも、さらに価格が下がったにも関わらず、RSIの値は底を打ったように上がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、買い。
ストキャスティクス
モメンタム
1950年代に米国のチャート分析家のジョージ・レーンが考案した。
投資判断
- ストキャスティクスの値
- 70%(80%)以上:相場は買われ過ぎ
- 30%(20%)以下:相場は売られ過ぎ
- クロス
- ゴールデン・クロス:
- %Kが%Dの上にクロスして抜ける:買い。
- さらに、%Kと%Dの両方が30%以下だと強いシグナルとなる。
- デッド・クロス:
- %Kが%Dの下にクロスして抜ける:売り。
- さらに、%Kと%Dの両方が70%以上だと強いシグナルとなる。
- ゴールデン・クロス:
- ダイバージェンス現象
- 期近の高値の時よりも、さらに価格が上がったにも関わらず、ストキャスティクスの値は天井を打ったように下がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、売り。
- 期近の安値の時よりも、さらに価格が下がったにも関わらず、ストキャスティクスの値は底を打ったように上がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、買い。
ストキャスティクスRSI
モメンタム
ストキャスティクスとRSIの合成指標である。
投資判断
- ストキャスティクスRSIの値
- 70%(80%)以上:相場は買われ過ぎ
- 50%以上:上昇トレンドの可能性が高い
- 50%以下:下降トレンドの可能性が高い
- 30%(20%)以下:相場は売られ過ぎ
- ダイバージェンス現象
- 期近の高値の時よりも、さらに価格が上がったにも関わらず、ストキャスティクスRSIの値は天井を打ったように下がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、売り。
- 期近の安値の時よりも、さらに価格が下がったにも関わらず、ストキャスティクスRSIの値は底を打ったように上がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、買い。
UO(アルティメット・オシレーター)Ultimate Oscillator
モメンタム
1985年にラリー・ウィリアムズによって考案されました。
買われ過ぎ、または売られ過ぎを示し、投資判断はダイバージェンス現象としています。
投資判断
- ダイバージェンス現象
- 期近の高値の時よりも、さらに価格が上がったにも関わらず、ストキャスティクスRSIの値は天井を打ったように下がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、売り。
特に70%以上の場合 - 期近の安値の時よりも、さらに価格が下がったにも関わらず、ストキャスティクスRSIの値は底を打ったように上がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、買い。
特に30%以下の場合。
- 期近の高値の時よりも、さらに価格が上がったにも関わらず、ストキャスティクスRSIの値は天井を打ったように下がる現状をいい、大きく反発する可能性が高いため、売り。
- ポジションがある場合
- 買いポジション
- 70%以上:利確
- 35%以下:損切り
- 売りポジション
- 65%以上:損切り
- 30%以下:利確
- 買いポジション
VHF(Vertical Horizontal Filter)
変動率 出来高
相場がトレンドかレンジなのかを示します。
投資判断
- VHFの動き
- VHFが上昇しているとき:トレンド発生中
- VHFが下降しているとき:レンジ相場
VI(ボリューム・インデックス)Volume Index
出来高
強気と弱気の相場を判断するために使用します。
本インジケーターは以下の2つの指標を組み合わせて利用することもあれば、それぞれ単独で判断することもあるようです。
- PVI(ポジティブ・ボリューム・インデックス)
- NVI(ネガティブ・ボリューム・インデックス)
投資判断
- PVIが上の方に位置する:相場が活発、または強気相場
- NVIが上の方に位置する:相場が停滞、または弱気相場
ボリューム・オシレーター(Volume Oscillator)
出来高
ボリューム・オシレーターには、以下の2つの指標がありますが、ここではPVOを説明します。
- AVO =(短期EMA – 長期EMA)
- PVO =(短期EMA – 長期EMA)÷ 長期EMA × 100
投資判断
- 価格のレンジ別
- 安値圏:ボリューム・オシレーターが上昇してきたら買い
- 高値圏:ボリューム・オシレーターが下落してきたら売り
- ボリューム・オシレーターの前日比
- 前日 < 当日:強め
- 前日 ≒ 当日:中立
- 前日 > 当日:弱め
ウィリアムズ%R(Williams %R)
モメンタム
1966年に株式トレーダーのラリー・ウィリアムズが考案しました。
投資判断
- ウィリアムズ%Rの値
- -20%以上:売られ過ぎのため買い
- -80%以下:買われ過ぎのため売り
その他のインジケーターの種類
MF(マネー・フロー)Money Flow
通常はMF単体では利用せず、他の指標の元の値となる。
計算式
MF = TP × 出来高
SD(標準偏差)Standard Deviation
通常、単独では使わず、他の指標の元データとなっているようです。
計算式
std = sqrt(avg(abs(x – avg(x))^2))
SV(分散)Standard Variance
通常、単独では使わず、他の指標の元データとなっているようです。
計算式
sv = (Ct – AVGt)^2 / N
TR(トゥルー レンジ)
J・ウエルズ・ワイルダーが考案した。
TRはボラティリティの強さ・弱さを表す指標ですが、これを単体で利用されることは少なく、ATRなど他のインジケーターの計算の元になっています。
計算式
以下のように考え方によって計算式が異なるようです。
- TR = 高値 – 安値
- TR = max(高値 – 安値, 高値 – 前日終値, 前日終値 – 安値)
- TR = max(期間の終値の高値 – 期間の終値の安値, 期間の終値の高値 – 前日終値, 期間の終値の安値 – 前日終値)
TP(Typical Price)
通常、単独では使わず、他の指標の元データとなっているようです。
計算式
TP = (高値 + 安値 + 終値) ÷ 3
ボラティリティー(Volatility)
ボラティリティとは価格の変動幅の比率を示し、相場の値動きの大きさを表します。
計算式
Volatility = SD / SV
最後に(まとめ)
今回はトレンド系である移動平均線は紹介しませんでしたが、それでもオシレーター系が圧倒的に多いと知りました。
複雑なものもありますが、シグナルは概ね、値の大小、線の傾き、ライン越え、ゴールデンクロス、ダイバージェントに集約されると思います。
日足と分足、期間の設定、商品の種類などで影響が大きそうです。このあたりは個別に調査が必要ですね。
また出来高を分析に入れているインジケーターもありますが、金融商品によっては出来高が取得できないものもあり、商品の種類も選別されますね。
私がもう一度見直してみようと思ったのは以下のインジケーターです。
- 出来高
- OBV(オン・バランス・ボリューム)On Balance Volume
- A/D(蓄積/配信)Accumulation/Distribution
- MFI(マネー・フロー・インデックス)
- モメンタム
- CMO(シャンデ・モメンタム・オシレーター)Chande Momentum Oscillator
- CCI(商品チャンネル指数)Commodity Channel Index
- DSS(2重平滑化確率)Double Smoothed Stochastic
- ROC(Rate of Change)
- モメンタム(Momentum)
- ウィリアムズ%R(Williams %R)
- プライス
- DPO(トレンド除去プライスオシレーター)Detrended Price Oscillator
- PPO(プライスオシレーター)Price Oscillator
- バンド
- ケルトナーバンド(Keltner Bands)
絞り込んだつもりが10個以上もありますね。。。
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