はじめに
TWS /Gatewayの起動（開始）と停止を制御を制御するモジュールは以下になります。
ib_insync.ibcontroller
ibcontrollerモジュールのクラスは以下の３つになります。
ib_insync.ibcontroller.IBC()
IBCを使用したTWS /Gatewayの開始と停止のプログラムによる制御します。ib_insync.ibcontroller.IBController()
IBControllerを使用したTWS /Gatewayの開始と停止のプログラムによる制御します。ib_insync.ibcontroller.Watchdog()
TWSまたはゲートウェイアプリを起動し、接続して監視し、それが稼働し続けるようにします。これは、（再）接続時に自身を適切に初期化するイベント駆動型アプリケーションで使用することを目的としています。
IBController()は以下のように、IBC()を使うことを勧めています。
For new installations it is recommended to use IBC instead.
IBControllerをインストール
ibcontroller.IBC()を利用するにはIBControllerをインストールする必要があります。
インストールについては以下のユーザーガイドを参考にしました。
IBControllerをダウンロード
以下のページの下部あたりにあるZIPをダンロードします。
ZIPのファイル名はIBController-3.4.0.zipなどとバージョンによりことなります。
ibcstart.shを入手
私の場合、あとあと以下のようにibcstart.shがないというエラーが出ました。
＊ディレクトリ名もデフォルトのインストール場所と異なりますが。。。
[Errno 2] No such file or directory: '/opt/ibc/scripts/ibcstart.sh': '/opt/ibc/scripts/ibcstart.sh'
上記でダウンロードしたZIPを解凍して、scripts内を確認するのですが、やはり存在しませんでした。
ibcstart.shをネットで検索すると以下にありましたので、コピーしてファイルを作成しました。
ファイル名はibcstart.shで、scripts内に配置しました。
IBControllerStart.shというファイルは上位フォルダにあったのですが、まったく別物のようです。
ZIPを作成
いろいろな方法があると思いますが、私はibcstart.shを含んだZIPを作成し、マニュアル通りにインストールを進めることにしました。
Macのターミナルで、以下の手順にしました。
解凍したフォルダ内に移動
cd ~/Downloads/IBController-3.4.0
ZIPを作成
zip -r -X IBController-3.4.0.zip *
インストール（解凍とアクセス権の変更
ここからは基本的にマニュアル通りです。
解凍
sudo unzip ~/Downloads/IBController-3.4.0/IBController-3.4.0.zip -d /opt/ibc
補足
- ZIPのファイル名はバージョンに異なりますので適宜変更します。
- 解凍先のフォルダ名はマニュアルでは
IBControllerでしたが、あとあとデフォルトではエラーになったのでibcに変更しました。
ib_insyncのIBC()の設定のibcPathで変更できるようで、デフォルトはself.ibcPath = '/opt/ibc'となっていました。
アクセス権の変更
フォルダを移動
cd /opt/IBController
アクセス権を変更sudo chmod o+x *.sh */*.sh
動作確認
以下のサンプルプログラムで検証しました。
NoteBook？では動作しないと記載されていましたのでターミナルで実行させています。
パラメーターの説明
主なパラメーターは以下になります。
- twsVersion：TWSのメジャーバージョン（
980.4iと記載してあれば、980になります） - gateway：ソフトの種類
- True = gateway
- False = TWS
- tradingMode：トレーディングモード
- ‘live’：ライブ取引（本番）
- ‘paper’：ペーパートレーディング（デモ）
- userid：TWSのログインのユーザー名
- password：：TWSのログインのパスワード
その他のパラメーターは以下を参照してください。
Mac・Linux
Macで動作を確認しました。
from ib_insync import *
ibc = IBC(980, gateway=False, tradingMode='paper',
userid='XXXXX', password='YYYYYYY')
ibc.start()
IB.run()Windows
Windowsでは、asyncioでループさせる必要があるようです。
なお、まだ動作検証を行っていません。
シストレの本番環境はWindowsServerになりますので、改めて検証します。
from ib_insync import *
import asyncio
asyncio.set_event_loop(asyncio.ProactorEventLoop())
ibc = IBC(980, gateway=False, tradingMode='paper',
userid='XXXXX', password='YYYYYYY')
ibc.start()
IB.run()動作確認の結果
以下のように表示され、とりあえずはib_insyncのIBC()が動作したことを確認できました。
=========================== An error has occurred =============================
Error: TWS version 980 is not installed: can't find /Users/ZZZZZZ/Applications/IB Gateway 980/jars
You must install the offline version of TWS/Gateway
IBC does not work with the auto-updating TWS/GatewayIBCやIBControllerの設定が必要になりそうです。
IBControllerの設定
IBController User Guideは以下を参照してください。
構成ファイル（IBController.ini）を暗号化フォルダーにコピー
任意の場所（ユーザーフォルダの階層以下）にフォルダを作成する。
私は以下のフォルダにしました。/Users/<username>/IBController/
設定ファイルの修正
修正する対象ファイル
- Mac / Unix
- IBControllerStart.sh
- IBControllerGatewayStart.sh
- Windows
- IBControllerStart.bat
- IBControllerGatewayStart.bat
修正箇所
以下の箇所を修正する必要があります。2種類のファイルともに共通しています。
- TWS_MAJOR_VRSN：TWSのメジャーバージョン番号。
- IBC_INI：IBController.iniファイルのパスとファイル名。
（/Users/<username>/IBController/IBController.iniなど - TRADING_MODE：’live’ or ‘paper’＊任意？
- IBC_PATH：IBControllerをインストールしたパス。
（/opt/IBControllerまたは/opt/ibcなど - TWS_PATH：アプリケーションのTWSがあるパス。
（Macの場合、/Users/<username>/Applications - LOG_PATH：ログファイルのパス。
（/Users/<username>/IBController/logsなど - TWSUSERID：TWSのログイン時のユーザーID＊任意？
- TWSPASSWORD：：TWSのログイン時のパスワード＊任意？
- JAVA_PATH：JAVAのパス＊任意？
- HIDE：YESまたはTRUEに設定されている場合、情報を含む診断ウィンドウ実行中のTWS、およびログファイルの場所についてはアイコン化されます。＊任意？
シェルスクリプトを実行
Mac / Unix
IBControllerStart.sh
Windows
IBControllerStart.bat
シェルスクリプトの実行結果
bash IBControllerStart.sh＊私はMacです。
+============================================================================== + + IBController version 3.4.0 + + Running TWS 978 + + Diagnostic information is logged in: + + /Users/xxxxxx/IBController/Logs/ibc-3.4.0_TWS-978_水曜日.txt + + +============================================================================== + + **** An error has occurred **** + + Please look in the diagnostics file + mentioned above for further information + + + Press Ctrl-C to continue + +==============================================================================
うーん。エラーが発生します。
ということでログファイルを確認してみると、以下のようなエラーが出ていた。
Error: TWS version 978 is not installed: can't find /Users/xxxxxx/Jts/IB Gateway 978/jars
You must install the offline version of TWS/Gateway
IBController does not work with the auto-updating TWS/Gateway
================================================================================
Starting IBController version 3.4.0 on 2020-09-02 at 12:18:49
Operating system: Darwin ZZZZZZZMacBook-Pro.local 19.6.0 Darwin Kernel Version 19.6.0: Thu Jun 18 20:49:00 PDT 2020; root:xnu-6153.141.1~1/RELEASE_X86_64 x86_64
Arguments:
TWS version = 978
Entry point = ibcontroller.IBController
--tws-path = /Users/xxxxxx/Jts
--tws-settings-path = /Users/xxxxxx/Jts
--ibc-path = /opt/ibc
--ibc-ini = /Users/xxxxxx/IBController/IBController.ini
--mode =
--java-path =
--user =
--pw =
なぜかtws-pathとtws-settings-pathのパスがおかしい？
TWS_PATH=/Users/xxxxxx/Applications
と設定しているのだが。。。
そもそもTWSのインストールフォルダがおかしい。
TWSのバージョン952以降には、バージョン番号に従って名前が付けられた個別のフォルダーに関連ファイルを自動的に配置するインストーラーがあります。
と記載があるのだが、なぜだか違う。私のインストールが間違ったのか？
- TWS：/Users/xxxxxx/Applications/Trader Workstation＊おかしい
- IB Gateway：/Users/xxxxxx/Applications/IB Gateway 978＊正しい
TWSを再インストールしようとしたが、やはりデフォルトのパスは上記の通りだった。
ふと思ったので、エラーになっている以下のフォルダがあるか検索してみた。
/Users/xxxxxx/Jts/IB Gateway 978/jars
/Users/xxxxxx/Jtsのフォルダはあった。/Users/xxxxxx/Jts/IB Gateway 978はない。/Users/xxxxxx/Jts/jarsはあった。
うーん。謎が深まってきました。
時間がないので、このあたりで終了します。改めて時間があれば検証したいと思います。
最後まで読んでいただいたのに申し訳ないです。
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