前提
以前、作成したものにインジケータのMACDを投資の判断に加えてみました。
狙いとしては、以下のとおりです。
利確にMACDを利用する場合
利益の幅を固定ではなく、更に伸ばすことを狙っています。
投資判断にMACDを利用する場合
上昇(または下降)トレンドに載せて順張りをメインにトレードすることを狙っています。
トレードの基本情報
金融商品種別 | FX |
金融商品 | USD/JPY |
金融機関 | OANDA JAPAN |
資金 | 500万円(これらはバックテスト用という意味です。 |
売買 | 買い・売りの両方 |
売買数量 | 1000枚の固定(複利効果は利用せず |
チャート | 1分足を使用する。 |
投資判断 | トラリピ方式
上記の利確と投資判断(トラップ)に以下の条件を追加
*ロスカットなし |
その他 | スワップポイントを考慮していませんので注意してください。 |
システム要件
特に変更はありません。
データ
過去データはOANDA japanからダウンロードしたものを利用しているのですが、それは再配布禁止とOANDA japanの規約になっていたと思いますので、手間ですが、ご自身でダウンロードしてください。
どこの会社のデータでもいいと思いますが、カラム名だけ合わせて頂ければ稼働します。
なお、今回は以下の期間のUSD/JPYの1分足のデータを用意しました。
2019-01-01 22:00:00+00:00 〜 2019-12-31 21:59:00+00:00
バックテスト
システム
以下はGithubにアップしていますので、ダウンロードして利用してください。
(左下のファイル名をクリックするとGithubのサイトに遷移します。「Download ZIP」をクリックするとダウンロードできます。)
結果
2019年のデータで検証しています。
MACDなし
symbol actNum days wonPips portfolio per tickets cntWin cntLoss pre MaxLoss termMean 0 USD_JPY 6862 249 675.82 5,675,820 113.5% 72 6790 0 100% 21400.0 3 days 22:32:06.273932
前回の結果と同じです。
利確にMACDを利用
- 買い:MACD < SIGNAL
- 売り:MACD > SIGNAL
symbol actNum days wonPips portfolio per tickets cntWin cntLoss pre MaxLoss termMean 0 USD_JPY 5849 249 574.92 5,574,920 111.5% 72 5777 0 100% 21860.0 4 days 17:49:59.324909
投資回数が減ることは想定内ですが、思ったより利益の幅が伸びていないようです。
というより利益幅は減っているようです。
投資する判断にMACDを利用
- 買い:MACD > SIGNAL
- 売り:MACD < SIGNAL
symbol actNum days wonPips portfolio per tickets cntWin cntLoss pre MaxLoss termMean 0 USD_JPY 5871 249 565.94 5,565,940 111.3% 61 5810 0 100% 16620.0 3 days 14:29:53.566265
順張りを狙っているのですが、微妙な感じですね。こちらも投資回数は減っていますが想定内です。
利確までの期間は、少しですが短縮されています。
投資と利確にMACDを利用
判断は上記と同じです。
symbol actNum days wonPips portfolio per tickets cntWin cntLoss pre MaxLoss termMean 0 USD_JPY 5106 249 491.34 5,491,340 109.8% 62 5044 0 100% 17340.0 4 days 08:34:41.455194
想定内ですが、更に投資回数が減っています。しかし、利益の幅は広がっていません。
まとめ
1回の投資にあたりの利益額を表でまとめてみました。
MACDの利用 | 資産 | 投資回数 | 1回あたりの利益 |
---|---|---|---|
なし | 5,675,820 | 6862 | 98.4873215 |
利確 | 5,574,920 | 5849 | 98.2937254 |
投資判断 | 5,565,940 | 5871 | 96.395844 |
両方 | 5,491,340 | 5106 | 96.2279671 |
順張りの投資判断にMACDを入れると利益幅が大きく減っているようです。
ちょっと不思議な現象ですね。利益の最低幅は決まっているのに。。。誤差の範囲ということでしょうか。
利確の幅や投資する区切り(トラップ幅)を調整すれば、よくなる可能性もあります。
利確幅を0.1から0.05でトライしてみました。
none(profit:0.05) symbol actNum days wonPips portfolio per tickets cntWin cntLoss pre MaxLoss termMean 0 USD_JPY 11204 249 559.94 5,559,940 111.2% 70 11134 0 100% 9900.0 2 days 07:14:38.950961 profit(profit:0.05) symbol actNum days wonPips portfolio per tickets cntWin cntLoss pre MaxLoss termMean 0 USD_JPY 10894 249 544.56 5,544,560 110.9% 70 10824 0 100% 9880.0 2 days 08:51:09.207317
MACDの利用 | 資産 | 投資回数 | 1回あたりの利益 |
なし | 5,675,820 | 6862 | 98.4873215 |
利確 | 5,574,920 | 5849 | 98.2937254 |
なし(0.05) | 5,559,940 | 11204 | 49.976794 |
利確(0.05) | 5,544,560 | 10894 | 49.9871489 |
駄目ですね。利益幅が伸びていません。差は若干縮まったようですが。
なにか論理的に間違いを犯しているかも知れません。
利確幅を元の0.1で、念の為、他の年度(2016-01-03〜2020-03-04)でも確認してみました。
MACDなし symbol actNum days wonPips portfolio per tickets cntWin cntLoss pre MaxLoss termMean 0 USD_JPY 62926 1302 6645.5 11,645,500 232.9% 122 62804 0 100% 38780.0 2 days 10:06:06.591936 利確にMACDを利用 symbol actNum days wonPips portfolio per tickets cntWin cntLoss pre MaxLoss termMean 0 USD_JPY 51231 1302 5399.94 10,399,940 208.0% 125 51106 0 100% 41080.0 3 days 01:11:11.125112
MACDの利用 | 資産 | 投資回数 | 1回あたりの利益 |
なし | 11,645,500 | 62926 | 105.608175 |
利確 | 10,399,940 | 51231 | 105.403759 |
結果は、変わらないようです。
2019年で利確のMACD利用で条件を反転させていました。論理的な意味合いはないです。
symbol actNum days wonPips portfolio per tickets cntWin cntLoss pre MaxLoss termMean 0 USD_JPY 6764 249 665.92 5,665,920 113.3% 72 6692 0 100% 21380.0 3 days 23:57:14.838613
MACDの利用 | 資産 | 投資回数 | 1回あたりの利益 |
なし | 5,675,820 | 6862 | 98.4873215 |
利確 | 5,574,920 | 5849 | 98.2937254 |
利確(反転) | 5,665,920 | 6764 | 98.4506209 |
MACDの利用なしと変わらないかなと思っていたのですが想定通りの結果です。ほぼ同じになりました。
まとめ
なぜか狙い通りになりませんでした。
トラリピでトレンドに乗ってうまく利確の幅を伸ばせれれば、大きな利益を生むと思ったのですが。。。
なにか論理的に間違っている可能性もあります。もう少し検討する予定があります。
追記
グラフを作成して動作を再検証しましたが、問題ないようです。
青の三角印がトレード開始で、黄色の三角印は決済です。
赤い縦線のあたりの高値でなぜ利確しないのかと思ったのですが、ギリギリMACDの利確条件に一致してなかったです。
なお、システムのソースもアップデートしておきました。
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